柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

高知白バイ死亡事故、高裁判決

 昨日から四国へ取材に来ています。
 午後1時15分から高松高裁で、高知の白バイ死亡事件
http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/730065.html
の刑事裁判を傍聴し、その後、事故現場である高知へ移動しました。

 約1時間にわたって続いた判決読み上げは、ため息が出るほど偏ったものでした。
 白バイに有利な証言や証拠は全て「信用でき」、被告人のマイクロバス運転手の主張を裏付ける証言や証拠はすべて「信用できない」というのです。 

●バス運転手の控訴棄却 白バイ隊員死亡事故
2007年10月30日17時43分 (高知新聞)

 白バイ隊員が死亡した昨春の高知市内での事故で高松高裁は30日、衝突した元スクールバス運転手の控訴を棄却。禁固1年4月の実刑。元運転手側は即日上告。


 明日は、以前「フライデー」やTV「スーパーモーニング」で特集した、愛媛の白バイ事故の被害者が民事裁判を提起。
 こちらの事件では、一審で有罪になった少年が、二審で無罪を勝ち取っていましたが、実況見分調書にはないはずのタイヤ痕が記載されているなど、不思議な現象(?)が多々見られます。

 昨日、判決後の記者会見で、被告人側の弁護士が、
「痕跡を偽造しようと思えば、警察官こそプロです!」
 と声を荒げてそうおっしゃっていましたが、それが本当ならなんて恐ろしい国なのかと思いました。

 今日も頑張って取材をしたいと思います。
 
スポンサーサイト
  1. 2007/10/31(水) 06:56:10|
  2. ミカの日記

10月30日NHK「おはよう日本」で死因究明問題を特集

 30日(火)朝のNHK「おはよう日本」で、死因究明問題が特集されます。
 時太山の事件がなぜ起こったのか……。
 新刊「焼かれる前に語れ」で紹介した、検案医へのアンケート(千葉大学法医学教室が実施)なども取り上げられる予定だそうです。私も少し取材に協力しました(出演はしませんが)
 早起きのみなさま、ぜひ見てくださいね!
  1. 2007/10/30(火) 00:13:32|
  2. TV・講演情報

明日、高松高裁で「高知白バイ死亡事件」の判決

 今年3月29日に、私のHP「ご協力お願い」のコーナーで、高知県警の白バイとマイクロバスの衝突死亡事故の情報サイトを取り上げました。

http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/730065.html

 当時はまだ一審の裁判中でしたが、その後、無罪を主張していたマイクロバスの運転手は、禁固刑を言い渡されたため、すぐに控訴。しかし、裁判官は捏造の疑いがある警察の調書類を採用しないまま結審し、明日、高松高裁で二審の判決が言い渡されます。

 極めて疑わしい証拠を元に「加害者」とされてしまったマイクロバスの運転手さんとその支援者から初めて連絡を受けてから8ヶ月が経ちました。ここへきて地元メディアもようやく動き始めたようですが、この事件でもっとも苦しんでいるのは、26歳という若さで亡くなった白バイ隊員のご遺族ではないでしょうか……。

 警察の曲がった捜査は、結果的に双方の当事者に取り返しのつかない二次被害を与えてしまうのです。
 裁判官には、「真実」を見極めた上で、正しい判決を下していただきたいものです。 

 明日は高松高裁で、記者会見を取材する予定です。
  1. 2007/10/29(月) 21:39:43|
  2. ミカの日記

今月の注目論文に選ばれてました!(「朝日新聞」)

 今日は台風の影響で、千葉は朝から大雨が降っています。
 我が家の愛犬ミニチュアダックス・ジェーンちゃんは、朝起きたら庭を駆け回るのが日課なのですが、今朝は恐る恐る外へ出たかと思うと、ずぶぬれで戻ってきました~。
 乾くまで、と思い、しばらくゲージの中に閉じ込めておくと、恨めしそうな上目づかいでこっちを見るので、その眼力に負けて出してやると、喜んで飛びついてきました。
 今はクッションを積み重ねて、ゆったりおねんねです。
20070606204955.jpg


 さて、今朝の「朝日新聞」(文化面)『今月の注目論文』のコーナーで、先月私が「論座11月号」に執筆したウィーンルポ「変死体に『犯罪』は隠されている」が選ばれていました。

<……一方⑩(*論座の記事)も衝撃的。変死体のほぼ全てを解剖するウィーンでは、一見犯罪性がないケースでも、その1%以上に犯罪の証拠が見つかるという。だが、日本で解剖される変死体は、全体の1割以下。どれだけの「事実」が見逃されているのだろう。情報過多な現代だからこそ、我々はナマの事実だけでなく、問題への「光の当てかた」にも注意したい>

 ちなみに、この「ウィーンルポ」は、新刊『焼かれる前に語れ』(WAVE出版)に収録されています。
  1. 2007/10/27(土) 12:04:09|
  2. ミカの日記

全書芸展になんとか入選!

 9月の末、忙しい合間を縫って一生懸命に書き上げた作品を、締め切り間際に書道コンクールに応募していました。
 (これがそのときの、練習風景です)
20071019142123.jpg


 で、ついさきほど、「入選」の通知が届きました。
 賞を取ることはできませんでしたが、なんとか入選だけでもできてとっても嬉しいです!! やっぱりあきらめないで仕上げてよかった~。
 期間中は、国立新美術館に展示されますので、興味のある方はぜひお運びくださいね。
 ちなみに、私の雅号は、柳原涛楓(とうふう)でございます。

『第36回 全書芸展』

●会期  12月12日(水)~24日(月)
     10時~18時(最終日は16時まで)
     18日(火)休刊日

●会場  国立新美術館(東京都港区六本木)
  1. 2007/10/25(木) 14:13:58|
  2. ミカの日記

本日、国会で「死因究明問題」質問

 今日、午後2時から、国会の法務委員会で「死因究明」に関する問題が質問されます。
 質問者は、かねてからこの問題を取り上げてくださっている民主党の細川律夫議員です。
 関連記事が今朝の「読売新聞」にも掲載されています。
 国会中継はインターネットで見ることができます。みなさま、ぜひ傍聴してください!

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

■力士急死の愛知、検視官出動6%…全国ワースト4位
 大相撲の時津風部屋の序ノ口力士、斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)=しこ名・時太山=の急死を巡り、検視ミスを指摘されている愛知県警が、2006年中に取り扱った変死体のうち、専門教育を受けた検視官(刑事調査官)による検視が行われたのは6・3%にとどまることが分かった。

 このほかは、警察署の刑事課員らが検視していた。検視官が現場に出動する臨場率は全国平均でも11・2%に過ぎず、検視体制の充実が求められている。

 斉藤さん急死問題では、検視官の臨場や法医解剖を求めないまま、「病死」と判断した犬山署の対応が死因を誤認した要因と指摘されている。警察庁内でも「検視官が出動すべき事案だった」との指摘がある。

 警察庁の調査によると、06年中に全国の警察が扱った変死体は14万9239体。このうち検視官が出動したのは1万6756体。愛知県警では、変死体5527体のうち検視官が出動したのは350体で、全国ワースト4位だった。

 臨場率は、和歌山(45・4%)、沖縄(44・1%)など5県警は3割を超えているが、16都県警は1割未満で、格差が大きい。

 臨場率が低迷する背景には、検視官が全国で計147人しかいないことがある。死因究明の「入り口」である検視段階の判断ミスは、犯罪や感染症などの見逃しにつながりかねず、法医学者からは体制の見直しを求める声が上がっている。

 この問題は、民主党の細川律夫衆院議員が24日の衆院法務委員会で取り上げる予定で、「解決には、新たな死因究明制度の構築が不可欠だ」と指摘する。

(2007年10月24日3時6分 読売新聞)
  1. 2007/10/24(水) 10:32:39|
  2. 検視・司法解剖問題

「人身傷害保険」最高裁で画期的な判断

最高裁で画期的な判断が下されました。
 詳しくは最高裁ホームページの判決文と、新聞記事をご覧下さい。

平成19(受)301 保険金請求事件  
平成19年10月19日 最高裁判所第二小法廷 判決 破棄差戻し 高松高等裁判所「自動車総合保険契約の人身傷害補償特約が,「自動車の運行に起因する事故等に該当する急激かつ偶然な外来の事故により被保険者が身体に傷害を被ること」
を保険金支払事由と定めている場合に,保険金の支払を請求する者が主張,立証すべき事項」
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=35280&hanreiKbn=01

◆病気原因でも支払い対象=運転事故補償の保険金-最高裁
10月19日18時1分配信 時事通信

 自動車を運転中に持病の発作などの病気が原因で事故を起こした場合、自動車保険の人身傷害補償の支払い対象になるかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は19日、「病気によって生じた事故でも保険金は支払われる」との初判断を示した。その上で、支払い対象にはならないとした二審
判決を破棄し、審理を高松高裁に差し戻した。
 訴訟は、松山市の男性=当時(73)=の遺族がニッセイ同和損害保険(大阪市)を相手に、約3900万円の支払いを求めていた。
 同小法廷は「病気によって生じても、運転中の事故に該当する」と判断。病気が原因の場合に保険金支払いを免除する規定がないことも指摘し、「保険会社は支払い義務を負う」と結論付けた。 

◆「交通事故で死亡」だけで立証十分 最高裁初判断
10月19日20時44分配信 産経新聞

 自動車総合保険の人身傷害補償特約をめぐり、保険請求者はどこまで事故原因を立証する必要があるかが争われた訴訟の上告審判決が19日、最高裁第2小法廷であった。中川了滋裁判長は「請求者は、事故と被保険者が受けた傷害との間に因果関係があることを証明すれば足りる」との初判断を示した。その上で、保
険金の支払い請求を棄却した2審高松高裁判決を破棄、支払うべき保険金額算定のために審理を同高裁に差し戻した。

 人身傷害補償特約は、事故によって車に乗っていた人が死亡したり、けがをしたりした場合、過失割合にかかわらず損害額分の保険金が支払われる。保険契約は「外来の事故により傷害を受けた場合に保険金を支払う」となっている。

 中川裁判長は「『外来の事故』とは、被保険者の疾病によって生じた事故にも該当する」と指摘。その上で「保険金の請求者は、事故と傷害の間に因果関係があることを立証すれば足りる」と判断した。

 上告していたのは、ニッセイ同和損保の人身傷害保障特約に加入し、乗用車運転中にため池に転落して死亡した松山市の男性の遺族。

 男性には狭心症の既往症があり、損保側は「狭心症発作が原因で運転できなくなり、事故が起こった。病気が原因なので『外来の事故』に当たらない」として保険金の支払いを拒んでいた。

 1、2審判決は「『外来の事故』とは事故原因が体内でなく、外部からの作用にあることをいう」とした上で、事故原因が狭心症の発作ではないことを遺族側が立証する必要があると判断し、遺族側の請求を退けていた。
  1. 2007/10/20(土) 13:41:39|
  2. ミカの日記

警察庁長官が死因究明に関してコメント

 昨日、警察庁長官が記者会見で次のコメントを述べたそうです。
 交通事故、殺人、自殺、医療過誤……、全ての「死」について、もっと精密に、誠実な初動捜査をおこなって、死因を究明していただきたいと思います。でなければ、今後も同様の事件が起こりつづけるでしょう。
 でも、予算も人員も限られた中で、具体的にどうやって司法解剖の件数を増やしていくというのでしょう? 先日出版した「焼かれる前に語れ」(WAVE出版)の中でも繰り返し指摘しているように、まずは、司法解剖のインフラ整備をしなければ現場はどうしようもないと思うのですが……。

 また、それとは別に、あれだけの傷を負った力士の死を『病死」で済まそうとした犬山警察署の責任者の『責任』は、今後どのようなかたちで問われていくのでしょうか? 
 単なる『ミス」とは思えないだけに、こちらも重要な問題だと思っています。

■「死因慎重に判断すべき」 力士急死問題で警察庁長官2007年10月18日 18時56分

 大相撲時津風部屋の力士急死問題で当初、病死とした愛知県警の判断について、警察庁の吉村博人長官は18日の記者会見で「県警は死因について、より慎重に判断すべきだったのではないか」との見解を示した。

 死亡した力士の死因をめぐっては、現場の状況や力士を診断した医師の意見などから、愛知県警が司法解剖を実施せず病死と判断したが、その後、遺族の要請で行われた解剖で「多発外傷性ショック死」と判明。解剖を担当した新潟大大学院の准教授が県警の捜査ミスを指摘していた。

 吉村長官は「多少なりとも犯罪性が疑われるのであれば、司法解剖をするよう全国の警察に指導してきたし、今後もそうしていく」と述べた。

 その上で「検視を担当する刑事調査官の態勢強化を進めるとともに、研修や教養の充実を図っていきたい」とした。

(共同)
  1. 2007/10/19(金) 09:28:45|
  2. ミカの日記

今週の「週刊現代」(講談社)2007.10.27号

 時太山事件の報道が活発になってきています。
 そんな中、今週発売の「週刊現代」の記事が、テレビやラジオで取り上げられているようです。
 スクープ特集の中で、私も記事を書いています。
 ぜひ読んでみてくださいね。

法医学の権威 岩瀬博太郎千葉大法医学教授に聞く
愛知県警と犬山中央病院のデタラメを暴く!!

http://www.bitway.ne.jp/kodansha/wgendai/scoopengine/article/071015/top_02_01.html

「事件性ナシ、死因は心不全」
時太山”丸ウソ”死亡診断書ができるまで


 以下は、今日の朝日新聞記事です。

■力士急死で検視怠る 愛知県警、病死と判断2007年10月15日15時05分

 大相撲の序ノ口力士だった斉藤俊(たかし)さん(当時17)=しこ名・時太山=が名古屋場所前の6月26日、愛知県犬山市でけいこ後に急死した問題で、直後に遺体をみた犬山署が事件性は全くないと判断し、刑事訴訟法に定める司法検視をしていなかったことがわかった。また、遺体が運ばれた同市の犬山中央病院は死因を急性心不全と診断していたが、同署は虚血性心疾患と変更して発表していた。

 犬山市消防本部によると、斉藤さんは26日午後1時15分ごろ病院に運ばれたが、心肺停止状態だった。搬送中、犬山署に「労働災害の可能性あり。不審死の疑い」と連絡した。

 病院は脳に異常がみられず、心臓が肥大していたことなどから急性心不全と診断した。犬山署の事情聴取に、前時津風親方や兄弟子らは「激しいぶつかりげいこで倒れた」と説明。遺体の目視や診断した医師らからの聴取などから、同署は病死と判断し、県警本部に検視官の出動を要請せず、死体取扱規則に基づく死体見分調書しか作成していなかった。

 その後、同署は死因を虚血性心疾患と変更して発表した。急性心不全は事件性の有無にかかわらず、急に心臓が止まった「状態」を示す。一方、虚血性心疾患は狭心症や心筋梗塞(こうそく)を含む病名であるため、事件性のない病死を意味する。

 病院は「なぜ警察が虚血性心疾患と発表したかわからない」としている。一方、県警幹部は「心不全も虚血性心疾患も一緒だ」との認識を示した。

 斉藤さんの遺体を解剖した新潟大大学院の出羽厚二准教授(法医学)は「後に親方がビール瓶で殴ったとされる額の傷など、一見してけいこではできないと考えられる傷がいくつもあった。異状死体として検視しなかったのは県警の失策だ」と話している。

 県警は「当時必要な捜査は尽くしたと考えているが、問題がなかったとは言えない。教訓としなければいけない点もある」としている。
  1. 2007/10/15(月) 13:56:47|
  2. 柳原三佳の執筆記事

<力士急死>「愛知県警の初動にミス」

 先週発売の「週刊朝日」で、時太山の司法解剖を行わなかった愛知県警の問題と、警察と角界のなれ合いについて記事を書きましたが、新潟大学の解剖医の先生もズバリと愛知県警を批判されました。
 今週発売の「週刊現代」(講談社)でも、この問題について記事を書いていますので、ぜひご覧ください。
 死因をめぐる初動捜査のずさんさは、全ての死亡事件に関係する重要な問題です。

■「愛知県警の初動にミス」力士急死で解剖医が批判
10月14日19時55分配信 産経新聞

 大相撲・時津風部屋の序ノ口力士、時太山=当時(17)、本名斉藤俊(たかし)さん=が愛知県犬山市でけいこ後に急死した問題で、遺体を解剖した新潟大大学院の出羽厚二准教授(法医学)が14日、産経新聞の取材に対し、「検視官に見せないで遺体を病死として処理し、被疑者になる可能性のある元時津風親方に返してしまった。初動捜査さえしていない可能性がある」と愛知県警の初動捜査を批判した。

 斉藤さんは6月26日、犬山市の部屋で、約30分のぶつかりげいこをした後に重体となり、午後2時10分ごろ、病院で死亡が確認された。臨床医は急性心不全と診断。愛知県警は事件性が薄いとして、司法解剖せずに時津風部屋に遺体を返還した。遺体を引き取った家族が部屋側の説明に納得できず、解剖を要請。6月28日、新潟大医学部の法医学教室で解剖が行われた。

 解剖の結果、肩や尻に多くの内出血が確認され、死因は打撲によるショックが積み重なった「多発外傷による外傷性ショック死」と判明した。

 出羽准教授は「急性心不全とは死因が分からないという意味で、遺体の傷を見れば、解剖の必要があると判断するのが当然。愛知県警は傷害致死になりそうな事件をスルーしてしまった。斉藤さんの遺族にきちっと謝らなければならない」と指摘した。

 さらに、出羽准教授は「今回だけでなく、日本では事件性があるのに遺体がすでに焼かれてしまって立証できないケースが多い。監察医が大都市にしかおらず、病院に病理医や法医の定員が確保されていないのが根底の問題」と死因究明に向けた制度改善を訴えた。


■<力士急死>「愛知県警の初動にミス」 新潟大解剖医が指摘
10月14日3時7分配信 毎日新聞


 大相撲時津風部屋の序ノ口力士、斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)=時太山(ときたいざん)=が急死した問題で、遺体を解剖した新潟大大学院の出羽厚二准教授(法医学)が毎日新聞の取材に応じ、「初動に問題があった。家族に指摘されて解剖する事態になったのは大失態」と愛知県警の不手際を指摘した。遺体には全身に激しい打撲の跡などがあったが、県警は事件性が疑われる際に行う司法解剖をせず部屋側に返した。遺族が解剖を求めなければ問題が表面化しなかった可能性があり、初動捜査のあり方が問われそうだ。【岡田英】
 斉藤さんは6月25日、愛知県犬山市の寺にあった部屋から逃げ出し、兄弟子らに連れ戻された。26日午前11時10分ごろからぶつかりげいこを始め、約30分後に倒れ、同日午後2時ごろ死亡が確認された。愛知県警は捜査員を派遣し検視を行ったが、遺体が運ばれた犬山市の病院が死因について「心不全」と判断したこともあり、事件性は薄いとみて遺体を部屋側に返した。
 関係者によると、26日深夜に遺体を引き取った新潟市の遺族が傷を不審に思い、新潟県警に解剖を要請。同県警は検視の結果、「普通の傷ではない」と判断、愛知県警に連絡した。死後1日以上経過した27日夜に出羽准教授に愛知県警から解剖の要請があった。
 解剖の結果、死因は「多発外傷による外傷性ショック死」で、出羽准教授は、当初の死因とされた心不全・虚血性心疾患について「これは解剖結果ではないし、違う」と否定した。そのうえで、「『激しいぶつかりげいこで亡くなった』という部屋側の話をうのみにして事件性がないと判断した可能性がある」と愛知県警の検視を疑問視した。さらに「家族に連絡もせずに遺体を親方に返してしまった。結果的に加害者(の疑いがある部屋)側に返したことになり、常識的に考えておかしい」と批判した。
 出羽准教授は、解剖は当初発表のあった監察医による行政解剖ではなく、遺族の了承を得て公費で行う「公費承諾解剖」と呼ばれる方式で行われたことを明らかにしたうえで、「私に連絡がつかず解剖が行われなければ、『事件性がない』で終わったかもしれない」とも指摘している。
 ◇「批判仕方ない」…愛知県警幹部
 出羽准教授の指摘に対し、愛知県警幹部は「しかるべき(初動)捜査を行ったが、(遺体の扱いなどについて)批判を受けても仕方ない部分もある。真相の解明に向け、さらに必要な捜査を進めたい」などと話している。
  1. 2007/10/14(日) 21:53:01|
  2. ミカの日記

「中日新聞」で遺族の取り組みを紹介

 10月2日、このブログで福岡の伊藤さんからのメッセージをご紹介しました。
 今日の新聞で、伊藤さんの取り組みが紹介されています。
 ご遺族にとって、最期の真実がいかに大切なことであるか……。
 昨日は、時太山の死亡事件に関する記事を書いたところですが、警察にはしっかりした初動捜査をお願いしたいです。
 
■遺族自ら目撃者捜す 昨秋、千種で交通死の名大院生
2007年10月12日

 ◆福岡の伊藤さんきょう目撃者と面会
 「警察情報だけでは分からないことが多すぎる」として、交通事故で弟を失った姉が事故当時の情報収集に執念を燃やしている。福岡市城南区の伊藤香織さん(31)。十二日に事故があった名古屋市を再訪し、自ら見つけ出した目撃者から直接話を聞く予定だ。

 事故に遭ったのは名古屋大学大学院生だった伊藤公一郎さん=当時(28)。昨年十月五日夜、千種区の横断歩道を自転車で横断中に男性が運転する自動車と衝突、死亡した。結果的に男性は不起訴になった。

 香織さんは、事故のショックから立ち直れない両親に代わり、目撃者捜しを始めた。今年一月、事故現場を訪れ、情報提供を求めるチラシを近隣に掲示した。中日新聞の読者欄でも目撃者情報を求め、八月には友人の協力を得て、現場付近の学校や病院など約五百カ所に情報提供を求める手紙を送った。

 そのかいあって、事故の瞬間を目撃した男性、事故直後を知る女性、九月下旬には救急車が到着するまで公一郎さんに心臓マッサージを施した女性からも連絡が寄せられた。いずれも警察から聴取されていなかった目撃者で、香織さんが初めて耳にする情報もあった。

 その一つが、公一郎さんをひいた自動車が交差点に進入した際の信号。警察からは「(運転手が)手前で見たときは青だった」とあいまいな表現しか聞けなかったが、目撃者の男性は「黄色」と話したという。

 香織さんは言う。「目撃者を捜し始めて、事故遺族がいかに無力かを思い知らされた」。目撃者に礼を言い、事故の話を聞くため、香織さんと母紀美恵さん(66)は十二日に名古屋市を訪れる。紀美恵さんは言う。「私たちを動かしてきたのは、息子の最期くらいきちんとした形で締めくくってあげたいという信念。あきらめません」
  1. 2007/10/12(金) 14:13:08|
  2. ミカの日記

「ミスターバイク」に調書捏造疑惑事件掲載

 今日は私たちの結婚記念日。
 1985年の10月10日(当時は体育の日)に結婚式を挙げましたので、今日は22回目。明日からは、いよいよ23年目に突入することになります。銀婚式まで秒読み段階に入っているなんて、なんだか信じられません。
 振り返ってみれば、人生の半分を主人と過ごしたことになるんですよね~~。
 たまには花束でもプレゼントしてくれればと~っても嬉しいんですが、たぶん主人はまったく覚えていないでしょう……(苦笑)。

 さて、今月の「ミスターバイク」11月号(モーターマガジン社)で、いつもの連載記事が掲載されています。
 先日、大阪高裁で傍聴した信じられないような事件のレポートです。皆さま、ぜひ読んでくださいね。

■新『一瞬の真実』 澤野事件(大阪) 

目撃者本人も見覚えのない「供述調書」に、なぜか“署名押印”の謎

こんないい加減な実況見分が許されていいのか?

高裁の法廷で徹底追及された、大阪府警「目撃調書」捏造疑惑

(リード)
7年前、乗用車とバイクの右直事故で遷延性意識障害(いわゆる植物状態)という重い障害を負った大阪の澤野祐輔さん(25)。本連載6月号でも取り上げたとおり、民事裁判の一審判決では、警察の実況見分結果にしたがって、バイクで直進していた祐輔さんが赤信号で交差点に進入したと認定。9割の過失があるとされた。しかし、祐輔さんの両親はどうしても納得できなかった。祐輔さんの信号無視を裏付けるかのような証言をしていた目撃者の調書に、重大な疑惑が浮上したからだ。今月は、大阪高裁で同時に行われた目撃者と警察官の驚くべき証人尋問の模様をレポートする。

  1. 2007/10/10(水) 16:21:12|
  2. ミカの日記

今週の「週刊朝日」

 今週の「週刊朝日」(2007.10.19号/朝日新聞社)に、柳原三佳の取材記事が掲載されています。
 警察は当初、「事件性なし」と判断し、時太山は病死で処理されていました。今になって捜査に乗り出しているようですが、なぜ初動段階で適切な死因究明ができなかったのか……。
 私はそれこそが大問題だと思っています。
 ぜひ読んでみてくださいね。

■時津風部屋”リンチ死”事件
 傷だらけの遺体を『病死』と処理した警察と角界のなれ合い体質

(リード)
時津風部屋のリンチ死事件で、相撲会の体質が批判されている。だが、遺族が声を上げるまで、この『事件」が闇に葬られようとしていたことも大問題だ。本誌が何度も指摘してきたように、日本警察の死因究明体制はお粗末なのだが、今回は警察と角界との「なれ合い」体質を指摘する声も出ているのだ。
  1. 2007/10/09(火) 09:40:18|
  2. 柳原三佳の執筆記事

ノリックの死にショック……

 まだ信じられません……。
 GPライダーのノリックこと阿部典史選手が、昨日、バイク事故で亡くなりました。彼は、私が『一瞬の真実』を連載している『ミスターバイク』の誌面にもよく登場している選手です。
 TVニュースなどによると、事故現場の道路はUターン禁止だったにもかかわらず、トラックがUターンしたそうです。
 警察には、しっかりとした事故の原因究明をしていただきたいです。
 阿部選手のご冥福を、心よりお祈りいたします。
 
■レーサーの阿部典史さん事故死=トラックと衝突-川崎市
10月8日1時30分配信 時事通信


 7日午後6時20分ごろ、川崎市川崎区大島の市道で、同市幸区戸手、レーサー阿部典史さん(32)のオートバイと、横浜市鶴見区東寺尾、会社員千野智彦さん(51)のトラックが衝突。阿部さんは病院に運ばれたが午後8時50分すぎに死亡した。
 阿部さんは、18歳でレーシングライダーとして世界GPに初参戦。その後世界GP最高峰のクラスで3度の優勝を経験し、「ノリック・アベ」のニックネームで人気があった。 
  1. 2007/10/08(月) 13:30:30|
  2. ミカの日記

10月7日の『東京新聞』で新刊紹介

 10月7日の『東京新聞』で、千葉大学法医学教授との共著『焼かれる前に語れ』が紹介されています。記事をアップしますので、読んでみてくださいね。

■【千葉】司法解剖 現場からの警鐘  千葉大法医学教室 岩瀬教授が現状を1冊に

県内で見つかった変死体の司法解剖をほぼ一手に引き受ける千葉大医学部・法医学教室の岩瀬博太郎教授(40)が、初の一般向け書籍「焼かれる前に語れ-司法解剖医が聴いた、哀しき『遺体の声』」(WAVE出版)を上梓(じょうし)した。実際に県内であった事例にも触れながら、わが国の司法解剖制度が抱える問題点をあぶり出す内容。岩瀬教授は「予算や人手の不足から、変死体の正確な死因が究明されず、ときには犯罪を見逃したまま火葬されてしまう例すらあるという現実を知ってほしい」と訴えている。 (宮尾幹成)

 本文は、ノンフィクション作家の柳原三佳さんが、岩瀬教授とのメールのやりとりなどを基に“代筆”。教授が最終的なチェックを入れ、一冊にまとめられた。

低い解剖率

 県内では年間七千人前後が病院以外の場所で“変死”するが、司法解剖で死因を詳しく調べるのは、わずか二百体以下だという。千葉大に一台ある解剖台が、司法解剖に対応できる県内唯一の設備だ。

 変死体が見つかると、検察官(通常は警察官が代行)が目視や触診で事件性の有無を判断する「検視」を行い、事件性が認められた場合、司法解剖に回される。だが、遺体の外面から死因を見抜けないケースは少なくない。現場に争った形跡がなく、目撃者や犯行を自白する者がいない場合は、「事件性なし」とされてしまうこともあるという。

 解剖施設や解剖医が不足している現状では、警察が事件性の認定に躊躇(ちゅうちょ)する危険性があるという指摘もある。岩瀬教授は「今の検視方法では、どんなに優秀な検視官でも、少なくとも二割は構造的な間違いを犯す」と警鐘を鳴らす。

CTを導入

 同教室では昨年一月、車載式のコンピューター断層撮影(CT)機器を中古で購入。解剖前の変死体の死因を調べる試みを始めた。検視では分かりにくい体内損傷の位置や形状などが調べられるほか、後で実際に解剖する際の助けともなる。腐敗が激しい遺体の死因判定にも有効だ。導入以来、これまでに約四十体のCTを実施。地道ながら成果を挙げている。

 昨年八月、勝浦市の山中で、山菜採りに出かけた女性が遺体で発見された。警察は当初、イノシシの牙に刺されて死亡したと判断したが、疑問を持った検視官の意見でCT撮影を行った。頭の中から無数の散弾が見つかり、事件性が判明した。

 CTのネックは費用面だ。維持費は年間約二百万円。事例によっては一体あたり二万五千円の費用を警察から受け取るが、多くは無料サービスといい、「“研究費”だと思って、しばらくは続けるしかない」と嘆く。同教室に大学から交付される経費は、年間わずか六十万円しかない。エックス線の管球が切れたら、交換には約九百万円が必要となる。

地下鉄サリン

 一九九五年の地下鉄サリン事件で、東京大法医学教室の一員として被害者の解剖を担当した経験談は、同書の圧巻の一つだ。当時、遺族から「解剖の間、何の説明もないまま長時間待たされた」「知らないうちに臓器が保存されていた」などと不満が噴出。法医学教室が批判の矢面に立たされ、やりきれない気持ちになったと振り返る。

 岩瀬教授は、ことしになって遺族の一人と会った。遺体の取り扱い責任者がはっきりしないという法的不備のあることが理解してもらえ、長年のわだかまりが解けたという。

 「遺族には、司法解剖で遺体を傷めつけられているという意識がある。何のために解剖するのか、捜査機関の説明不足が不幸な誤解を招いているのが現実。事件直後の遺族の心に向き合うコーディネーター兼カウンセラーのような人材が必要ではないか」と提言する。

 「世間では、司法解剖はちゃんと行われているはずだ、という誤解がある。まずは真実を知ってほしい。遺体は話すことができないのだから、われわれ法医学者が代弁するしかない」

 わが国の司法解剖が抱える問題について詳しく知りたい読者には、「焼かれる前に語れ」と併せて、柳原さんの著書「死因究明 葬られた真実」(講談社)を一読されることをお勧めしたい。

 司法解剖 犯罪で死亡した疑いのある死体に対し、裁判官の令状に基づいて行われる解剖。遺族の承諾は不要。原則として、大学の法医学教室の医師が嘱託を受けて実施する。犯罪によらない死体の死因究明のための行政解剖(東京23区など一部地域のみで実施)、遺族の承諾に基づく承諾解剖と合わせて「法医解剖」と呼ぶ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20071007/CK2007100702054550.html#print
  1. 2007/10/07(日) 08:17:08|
  2. ミカの日記

時津風親方解雇! 「病死」と判断した愛知県警はどうする?

 先ほど、時津風親方解雇のニュースが流れました。
 司法解剖なしに「病死」と判断した愛知県警犬山警察署はどうするのでしょう?
 関連記事を、次号の「週刊朝日」に書きました。ぜひ読んでみてください。

日本相撲協会、時津風親方を解雇
10月5日14時32分配信 産経新聞


■“満場一致”本人に通告 理事長らも減俸に
 大相撲・時津風部屋の序ノ口、時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名・斉藤俊さん=が6月に急死した問題で、日本相撲協会は5日午後1時、東京・両国国技館で斉藤さんへの暴行を認めている師匠の時津風親方(元小結双津竜)ら関係者の処分を協議する臨時理事会を開き、時津風親方の解雇を満場一致で決定した。処分は理事会に時津風親方を招き本人に通告した。
 北の湖理事長(元横綱北の湖)は「力士を養成する立場にありながら、その義務を怠り暴行を黙認した。師匠としてあるまじき行為。協会の名誉を汚した」と語った。また後継者については「9日まで決めるよう指示した」と語った。
 理事会では時津風親方の処分のほか役員にも連帯責任があるとして、北の湖理事長が4カ月間の減俸50%、理事、監事らが3カ月間の減俸30%の処分を自主的に申し出て了承された。暴行したとされる兄弟子に対する処分は保留とし、捜査の結果を待つとしている。
 この日は、釈明を求めていた時津風親方も協会に駆けつけ、開始から25分後に臨時理事会の行われている会議室に入り3分後に室外。午後1時47分、再び入り2分後に出るなど、あわただしい動きをみせた。
 臨時理事会には北の湖理事長、武蔵川理事(元横綱三重ノ海)、伊勢ノ海理事(元関脇藤ノ川)ら協会幹部が出席。大勢の報道陣が詰めかけて騒然とする中、緊張した表情の時津風親方は無言で別室へ。理事たちは言葉少なに会議室へ入った。
 時津風親方は1日の協会の事情聴取に斉藤さんの額をビール瓶で殴打したことや、兄弟子が金属バットで尻をたたいたことを認めた。3日には部屋付き親方、力士、床山ら部屋関係者全員の聴取も行われたが、時津風親方は「報道されている内容と事実は違う。けいこ中の事故で行き過ぎはなかった」と強調、4日、各理事に上申書を提出し理事会で釈明する機会を求めていた。


  1. 2007/10/05(金) 16:34:54|
  2. 検視・司法解剖問題

「松戸市消費生活展」で損保に関する展示

 今週末、千葉県松戸市で下記のイベントが行われるとのことです。私と元損保調査員・浦野道行さんとの共著「示談交渉人裏ファイル」(TBS月曜ミステリー劇場の原作)なども展示されるとか。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4795835020/mikaycom-22/ref=nosim
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043696019/mikaycom-22/ref=nosim
  私も浦野さんと一緒に行こうかなあと思っています。
 お近くの方はぜひのぞいてみてくださいね!

*******************************************************
(以下、実行委員でもある被害者の方からのメールです)

 初めてメールをいたします。実はもう数ヶ月前からメールをしたかったのですが、メールの出し方が分からずにいました。

 私(50CCバイク)は2月26日に乗用車と正面衝突しました。そして失神し、救急車で病院に運ばれ約3時間後ぐらいに
意識は戻りました。
 衝突したのはT字路へ出るところでした。ところが私が失神したのをいいことにその少し先にある本線へ私が突っ込んだことに
しようとしたのです。(加害者と損保ジャパン社)
 そのようなことから私は柳原さんが交通事故のいろいろな問題に取り組んでいることを知りました。
 そして著書も読ませていただきました。その中で、「死人に口なし」の事例をたくさん知り、私のことは例外ではないことも知りました。

 松戸では毎年10月の第1日曜日にかけて松戸まつりが開催され、それに合わせて「松戸市消費生活展」を開催しています。
 今年で第34回になります。私は「松戸市消費者の会」の会員として実行委員をしています。それで、今年は私のこの事例も取り上げます。7団体が出展します。当会は「保険のはなし ア・レ・コ・レ」として、その中で取り上げます。
 著書の中で、「自賠責保険と任意保険を一体にした新たな自賠責保険を創設したら」と提案されていました。
 私も基本的に賛成ですので、その提案もしています。著書も数冊展示させていただきます。

 お忙しいのに、日にちが迫ってからのお誘いで恐縮ですが、ぜひご来場いただきたいと思っています。    
■日時 10月5日(金)~10月7日(日) 
 午前10時~午後6時 (日曜は5時まで)
 場所 松戸伊勢丹(JR松戸駅下車西口)9階アートスポット    松戸 
          
 ご来場いただき、ぜひご助言いただきたいと思います。  

                        千葉留美江
  1. 2007/10/03(水) 10:46:32|
  2. ミカの日記

何を根拠に?

 先ほど、このニュースを見て絶句しました。
 私はこの事件の裁判を傍聴していませんが、この記事内容が事実だとするなら、私は被告の弁護人に、
「何を根拠に、被害者が居眠り運転だったと言えるのですか?」
 と問いたいです。
 酩酊運転の車が信号待ちの車に追突し、多重衝突のすえ被害者の車が炎上した事故をかつて取材しました。その事故でも、被告人側は、「亡くなった被害者は、先に前車に衝突して亡くなっていた」という主張を展開しました。
 そのことにより、刑事裁判は長期化し、ご遺族を深く傷つけました。
 泥酔運転で追突し、大事故を起こしたことは事実です。それを反省するどころか、被害者に根拠のない罪をなすりつけるとは……。
 同様の事件を、私は今も数多く取材しています。
 被害を受けた人に、根拠のない過失をなすりつけたり、ときには鑑定結果を捏造してまで事実を捻じ曲げる……。
 もし、そういう主張をするのならば、誰もが納得する「証拠」を示すべきでしょう。

■<福岡3児死亡事故>「大上さんは居眠り運転」…弁護人主張
10月2日19時49分配信 毎日新聞

 福岡市東区の「海の中道大橋」で昨年8月に起きた3児死亡事故で、危険運転致死傷とひき逃げの罪に問われた元市職員、今林大(ふとし)被告(23)に対する第8回公判が2日、福岡地裁(川口宰護裁判長)であった。被告の弁護人は、被害者の大上哲央(あきお)さん(34)が事故時に居眠り運転をしていたと主張した。検察の論告求刑は11月6日、弁護人の最終弁論は同20日。
 弁護人は▽被害車両の事故時の速度は時速30キロ台と異常に低速だった▽事故後、欄干に衝突・転落するまでの約40メートルの間、回避行動を取っていない▽大上さんの検察官調書と公判での証人尋問(今年9月)の内容に大きな食い違いがある――などと指摘。被告に有利となる情状面の主張として「大上さんは事故時に意識を失っており、原因は居眠り運転」と意見陳述した。
 検察側は「運転時、酒は飲んでいないし、眠かったこともない」とする大上さんの検察官調書の一部を朗読した。【石川淳一】
  1. 2007/10/02(火) 21:54:09|
  2. ミカの日記

交通事故遺族からのメッセージ

 昨年12月28日の私のブログで、名古屋市内で発生した交通死亡事故の目撃者情報を求めるご遺族からのお願い文を掲載しました。
 あれから9ヶ月が過ぎ、情報を提供してくださった皆さんへのお礼メッセージが、被害者のお姉さまから送られてきました。
 ご遺族のご自宅は福岡、事故現場は愛知と遠方で、現場での調査も大変なご苦労が伴ったと思います。でも、あきらめないで本当によかったですね!
 まだこれからいろいろなことが待ち受けていると思いますが、真実はひとつです。少しでもそこに近づくことをお祈りしています。

(以下、伊藤香織さんからのメールです)

 柳原さんのブログに掲載していただいたのは12月の事でした。
 たったの1日というあまりにも早い検察の不起訴処分の決定に、毎日が絶望感でいっぱいの日々を過ごしていました。
 よく言われる「死人に口なし」状態で処理されるという事が現実にあるなんて、この時は本当に信じられませんでした。
 それからというもの、警察に電話をかける毎日が続きました。

 今年1月、仕事の折り合いをつけ、友人と二人で名古屋へ行きました。
 現場検証や撮影、信号サイクルの計測などをする為です。
2泊3日という短い時間内でどれだけの事ができるか・・・事前にいろいろと下調べをしたり各機関への連絡をしたり、柳原さんにもアドバイスをいただきました。
 ただ1つ問題がありました。
 チラシを貼る許可を得る為に、所轄警察・土木会社・電力会社にお願いをしたのですが、どこへかけてもそれはうちの管轄ではないとたらい回しにされました。
 遠方の為、なかなか情報が得られなかった私たちにとって一番重要なのは少しでも多くの目撃情報を募る事です。
 でも名古屋行きの日は迫るばかり。ある日ふと考えました。たらい回しにされるという事はどこの管轄でもないという事じゃないか?
 思い切って、現場近辺の柱という柱にチラシを貼って、住宅にもポスティングしてきました。現場角にあるコンビニにもお願いして店内の見えやすいところに貼らせてもらえました。500枚刷っていたチラシはあっという間になくなり、3日はあっという間に過ぎました。

 帰ってきてからしばらくは何の連絡もありませんでした。入ってくるのは、迷惑メールや無言電話ばかり・・・
 やっぱり難しいのだろうかと思っていた頃・・・チラシを貼ってから半月後の事です。コンビニのチラシを見たという男性から電話があったんです。
 この男性は事故の瞬間を間近で見ており、現場にいながら警察が聴取を取っていなかった、一番の目撃者でした。
 しかもこの男性は事故の事をミクシィというSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のご自身の日記に書かれていたのです。
 話を聞いて信じられなかったのは、相手の証言に偽りがあった事です。一番重要な事故時の信号色を、曖昧な証言で片付けられていたのです。

 更なる情報を求めるべく、思いつく事は片っ端からやっていきました。
 3月からは目撃者の男性が入っているミクシィ内で呼びかけ、6月には地元新聞で、目撃者・心臓マッサージをしてくださった女性を捜す呼びかけをしました。

 6月に新聞に記事が掲載されると、その日のうちに自分も事故直後現場にいたという1人の女性からメールが届きました。
 柳原さんのHPを見てご連絡をくださったとの事。
 事故直後の様子をびっくりするほどしっかりと覚えておられ、この女性も相手の証言とは違った証言をされました。

 これで警察が事情を聞いていない目撃者は2人。
どちらも偶然なのか、警察が提示している目撃証言とは若干違う証言をされています。

 これだけ目撃情報がそろえばいいだろうと弁護士さんに相談しに行きました。
 でも出てくる言葉は、
「これだけじゃちょっと難しいだろう」
「せめて心臓マッサージしてくれた女性が見つかれば・・・」という消極的な意見ばかり。
 もう味方はいないなと感じましたし、「論より証拠」だという事を痛感しました。
 本当に悔しかったのと同時に、せっかく勇気を出して証言してくださったお2人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
 それで弁護士さんを納得させられる証拠をつかむまでは相談するのはやめようという気持ちに切り替えました。

 何とかして心臓マッサージをしてくださった女性を捜す方法はないか??
 そればかり考えて、ミクシィでも常に自分の呼びかけが一番上にくるように、毎日チェック。
 とっさに心臓マッサージができると言えば医療従事者だろうと思い、地元の看護協会や医療の関係者、市役所、区役所に問い合わせをしました。
 もちろん返事は期待していたものではありませんでした。
素人ができる事は限られてきます。
 調査の他にも、遺族には法要をしなければならないという現実もあります。
 仕事もしていた私にできる事は、正直これが精一杯で、しばらくは何の進展もなく、悶々とした日々を送っていました。
 そんなある日別の友人が、名古屋市内の病院や学校に問い合わせたらどうかというアドバイスをくれました。
 アドバイスをくれただけではなく、8月には実際に自分で文書を作成し、市内の病院、小・中学校、高校、養護学校と計500件以上の施設にその文書を送り続けてくれていました。
 ですが、返事はくるものの、該当者はいない・・・

 もしかしたら遠方に住んでいて、たまたまその日だけ、現場を通ったのかもしれない。
 気づいてはいるものの、名乗り出てくれないのかもしれない。
いろんな可能性が考えられました。
 もどかしさや歯がゆさでいっぱいの毎日。

 9月27日。文書を送り始めてから約1ヶ月半後の事です。
文書を送った学校の1つから、うちの学校の生徒の保護者だという連絡が入りました。

 事故から約1年。
 捜し続けてきた女性がとうとう見つかりました。

 最初は私や両親だけの思いだったのかもしれません。
 両親は高齢の為、また自分たちが知っている以上に弟が有望視されていた為、悲しみや絶望感の方がはるかに大きく、見ているだけで辛かったです。
 度々現実逃避する様子などを見ると、涙が出ました。
 ほんの数ヶ月で何歳も年を取ったように見えました。
もちろん私も悲しかったけれど、子供を亡くした親の気持ちには計り知れないものがあります。
 周囲にはこういった経験をした人などまったくいなかったので、誰にも理解されないという孤独感もありました。
 両親は辛い中にも、やはり警察や検察や相手への不信感はあったようで、「事故の調査はお前に任せる。自分たちにできる事があったら協力するから。」と涙ながらに言われたのを覚えています。
 だから正直事故の調査は私一人で始めたようなものでした。
 何の知識もなく、ただただ本を読み漁って、ネットで調べて・・・調べれば調べるほどまったく未知の世界です。
 でも、弁護士にも頼らず個人的にどんどん調査を進めて行くうちに、周囲にはたくさんの人たちが集まってきてくれていました。
「自分にできる事はないか?」
「こうしたらいいのではないか?」
 我が事のように考えてくれましたし、度々落ち込む私を本当に根気よく励ましてくれました。

 こうやって目撃者を捜し出せたのも、こういったみんなの協力があったからこそだと思います。
 一人では絶対に無理でした。両親も辛いながらも、協力できるところは精一杯協力してくれました。事故を思い出す事さえ、精神的に相当なダメージなのに。

 ただ運がよかっただけかもしれません。
でも何もしていなければ、その運もつかめていませんでした。

 偶然が重なっただけかもしれません。
でもその偶然も、周囲の人たちの協力がなければ起きなかった事です。

 何よりも諦めずに行動を続ける事、弟を信じ続けて真相を明かしたいという気持ちを捨てない事。
 簡単なようだけど、これが一番難しいと思います。

 10月には、また目撃情報を募るチラシの設置をしてもらえる事になりました。
 私も名古屋へ行き、目撃者の方・心臓マッサージをしてくださった女性に会って来ます。

 まだまだこれからだと思いますが、絶対に諦めません。
 いつの日か必ず真相を明らかにしたいし、そうなると信じています。
長くなりましたが、これが大体のこれまでの活動です。

 柳原さんには何かある度に愚痴のようなメールを送ってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
 でも、ここまでこれたのは根本に柳原さんのお言葉があったからこそです。
 ブログでの呼びかけの掲載をお願いしておきながら、柳原さんにメールを送るだけでその後の進展等お知らせしていなかった事、お詫び申し上げます。
本当に感謝しております。
先ほども書きましたが、まだまだこれからだと思います。
 諦めないで頑張っていきたいと思っています。
どういった事を書いていいのか分かりませんでした・・・すみません。
朝晩だいぶ涼しくなってきました。
 どうかお身体ご自愛くださいませ。
 それでは、失礼致します。

                        伊藤 香織
  1. 2007/10/02(火) 17:52:11|
  2. ミカの日記

本日発売「論座」(朝日新聞社)

 今日から10月。ようやく秋の気配が漂ってきましたね。
 週末は、今日締め切りの書道コンクールに出品する作品の仕上げで大忙しでした。
 部屋中に書道道具を広げ、墨刷り機もフル回転。何度も添削指導を受けながら、何とか仕上がり、今日はいい気分です。

 さて、本日発売の「論座」2007.11月号(朝日新聞社)に、柳原三佳の執筆記事が掲載されています。

変死体に「犯罪」は隠されている
 解剖率100%のウィーンルポ


 本当は先月掲載される予定だったのですが、政局の変動などで、遅れてしまいました……。
 新刊と重なってしまった部分もありますが、ぜひ読んでみてくださいませ。
  1. 2007/10/01(月) 12:39:01|
  2. 柳原三佳の執筆記事

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。