柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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実況見分調書の早期開示に向けて(5.30 国会会議録)

 5月28日の「スーパーモーニング」で放送した『下川事件』(熊本)が、放送の2日後、国会で取り上げられたことは、すでに『ミスターバイク』8月号でも記事にしたとおりです。
 今週は交通事故の被害者団体が、法務大臣に直接要望を行うことになりました。
 『週刊現代』(7.28号)の連載第6回で取り上げた「白倉事件」(北海道)のご遺族も、当日は要望に参加される予定とのことです。
『週刊現代』白倉事件記事
 白倉さんの事件は、今のところ、7月23日(水)朝の「スーパーモーニング」(テレビ朝日)でも放送予定ですので、ぜひご覧ください(突発的な事件が入った場合は延期になることもあります)。
 当日は私も出演予定です。
 
 以下は、『ミスターバイク』の記事でも紹介した、5月30日の国会会議録です。

●国会(法務委員会)2008.5.30より抜粋

 質問者・細川律夫衆議院議員
 答弁者・鳩山法務大臣、大野刑事局長(法務省)

○細川委員 それでは、次に参りますが、犯罪被害者などへの支援あるいは情報提供などについてお聞きをしたいと思います。

 犯罪被害者の皆さんの傍聴への要望をいろいろ聞く中で、それ以外にも、さらにもっともっと充実をさせなければならないようなことを感じたことがいろいろございました。その一つが、やはり情報の提供でございます。記録の閲覧、謄写とか、そういう以外にもいろいろな要望がございます。

 そこで、まずお聞きをいたしますが、検察庁は、被害者あるいは遺族の人たちに対して、支援制度あるいは通知制度などで対応しているというふうに聞いておりますが、どんなことを検察庁としては行っているのか、被害者ホットラインの利用状況、こういうのも含めてお答えいただきたいと思います。

○大野政府参考人 お答えいたします。

 検察庁におきましては、現在、被害者支援のため、さまざまな取り組みを行っております。

 具体的には、まず各地方検察庁に被害者支援員を配置いたしまして、被害者の方々からのさまざまな相談をお聞きしているほか、捜査、公判に関するさまざまな情報の提供や、被害者支援機関、団体との連絡調整などを行っております。

 また、各地方検察庁に被害者ホットラインを設けまして、被害者の方々に来庁していただかなくても、気軽に、電話やファクシミリによりまして、被害相談や事件に関する問い合わせに応じることが可能になっております。その利用状況でありますが、平成十九年、この関係の件数は一万二千件余りあるというように承知しております。

 さらに、各地方検察庁では、従来から被害者等通知制度に基づきまして、被害者の方々やその御家族などで通知を希望される方に対しましては、事件の処理結果、つまり起訴、不起訴、それから公判期日、刑事裁判の結果、さらに懲役刑や禁固刑などを受けた者が釈放された場合にはその日にち、加害者が収容されている刑務所名や刑務所での処遇状況などを通知しております。

 そのほか、各地方検察庁では、担当の検察官が、捜査への影響等を勘案しながらでありますけれども、刑事手続の各段階におきまして、被害者の方々に情報提供をしております。捜査段階におきまして事情聴取をした場合、可能な範囲で捜査状況等の情報を提供いたします。

 また、不起訴処分をした場合におきましても、御希望に応じまして、捜査への影響等を考慮しつつ、事前あるいは事後に、その処分の内容や理由についても説明するようにしております。

 公判段階におきましても、例えば冒頭陳述の内容を記載した書面をお渡しする、あるいは公判の進捗状況を説明するというようなことをしているわけであります。

 検察庁としては、引き続きこうした取り組みを積極的に進めまして、被害者の方々の心情等に一層配慮するよう努めていくというように承知しております。

○細川委員 被害者、遺族は、早く本当の事実を知りたい、これは少年事件だけではないと思いますから、ぜひしっかりやっていただきたいというふうに思います。

 そこで、被害者の立場から、交通事故におきます調書の開示ということについてお伺いをしていきたいと思います。

 この少年法の改正案で、傍聴の対象となりますのは、多分、件数としては業務上過失致死傷罪等が圧倒的に多いだろう。現在、多くは、刑法の二百十一条第二項の自動車運転過失致死傷罪ということになるだろうと思います。いわゆる交通事故による死亡または生命重大危険の事案、これが多かろうというふうに思います。

 そこで、私は、交通事故においては、せめて実況見分調書くらいは捜査をやっている捜査中でも遺族や被害者に開示すべきだ、こういうふうにこれまでも主張してきましたけれども、どうも刑事訴訟法四十七条が壁になりまして、今までは法務省からなかなかいい答えがもらえていなかったわけでございます。

 私は、超党派の交通事故問題を考える国会議員の会というのがありまして、そこの事務局長もやったりしておりまして、そういう交通事故の被害者からいろいろな要望も聞きます。

 調書は、判決確定後は開示されますけれども、起訴されるまでは非開示でございますし、不起訴の場合には、特に供述調書なんかはなかなか開示されない、こういうことであります。特に、警察や検察の捜査に不満がある場合ですと、不起訴になって初めて実況見分調書などの内容がわかって驚いたといった例が相次いでおるわけであります。

 交通事故の場合は、どちらが被害者かわからないような場合が専ら多いわけでありまして、特に一方が死亡したような場合には、生存者の方が供述すること、それがそのまま採用されるということもいまだにあるようでございまして、私は、この点が非常に気になっているところでございます。

 そこで、少年法はちょっと離れるんですけれども、一昨日もテレビのニュース番組で報道されておりました。

 ちょっと御紹介しますと、事故はかなり前でありますけれども、平成十年の十一月に熊本県で起こっております。亡くなったのは、東京から単身でバイクの旅行をしていた男性でございまして、警察の調べでは、停車中の乗用車にバイクが追突をしたということでございますけれども、遺族がその実況見分調書を見たのは、乗用車の運転手の不起訴が決まった後だということです。そこで、その後、遺族は自分で調査を始めまして、警察の調べとは逆に、走行中の乗用車がバイクの前方に切り込んできた、だから乗用車にバイクが衝突した、そういう鑑定結果も出たりいたしました。しかし、そういう鑑定結果が出ても、遺族の主張は退けられるというような結果、結局乗用車の運転手は責任はないということになっております。

 しかし、この事件は現在も係争中でありますから、私はこの事実関係に入って余りどうこう言いたくはないんですけれども、一方は東京からバイクでずっと運転をしていった青年、一方、相手方は地元の女性、そして、その女性は警察官と結婚をしているとか、そういうようないろいろな背景もありまして、この警察の調べには疑問がある、そういうこともあるようでございます。

 そこで、長々と言いましたけれども、私が言いたいのは、被害者等が捜査に関する情報を得ようとしても捜査段階ではなかなか出してもらえない、こういう実情でありますから、仮に警察の捜査に問題があった場合、全くチェックが働かないということもこれまた私は問題だと思いまして、四月十一日の当委員会での私の質問でも、大臣は「検察がしっかりしておれば適正な捜査ができるのではないかというふうに私は思います。」というようなお答えもいただいておりまして、私がいろいろ交通事故の遺族の皆さんから要請を受けた件では、検察がしっかり機能を果たしているかといいますと、そうでもないというふうに思います。

 そこで、志布志や氷見の事件、あの冤罪事件を例に出すまでもないんですけれども、むしろほとんど検察は警察の捜査を追認しているというふうにしか思えない。警察の捜査に問題があった場合ではなくて、捜査が適正に行われる場合も含めて、被害者や遺族はできるだけ真実を知りたい、こういう気持ちであろうと思いますから、それを生かそうとするのが犯罪被害者等基本法の趣旨だというふうに私は思っております。

 そこで、少年法のこの改正案、傍聴が認められる事件というのは、そういう交通事故、業過の事件が大半を占めるだろう、こういうふうに思われますので、捜査段階であっても、せめてその交通事故の実況見分調書くらいは被害者に開示すべきだというふうに私は考えます。一般に公開をしろというのではなくて、被害者の気持ちにこたえる意味で、捜査に支障を来さない範囲で開示すべきではないか、これについて法務当局のお考えを聞かせてください。

○大野政府参考人 ただいま委員が御指摘になりました刑事訴訟法四十七条というのがありまして、「訴訟に関する書類は、公判の開廷前には、これを公にしてはならない。」ということで、原則として捜査段階の書類は捜査段階においては公にしないということになるわけでありますが、これはもちろんプライバシー保護あるいは円滑な捜査遂行の必要性を踏まえた規定でございます。

 ただ、この四十七条にはただし書きがくっついておりまして、「公益上の必要その他の事由があつて、相当と認められる場合は、この限りでない。」とされております。

 そうした観点で、犯罪被害者等基本計画の中でも、検察官が捜査への支障等を勘案しつつ、犯罪被害者等に対し、適時適切に捜査状況等の情報を提供するよう努めることという条項も入っているわけでございます。

 そこで、現在、検察当局は、捜査段階でありましても、犯罪被害者等の方々から要望がある場合には、可能な範囲で、捜査への支障等を勘案しながら捜査状況等について説明をしております。

 そして、今委員が特に御指摘になりました実況見分調書でありますけれども、実況見分調書につきましては、いわば客観性の高い証拠ということになるわけでありますが、被害者に対する説明の際に、必要に応じて実況見分調書をお示しする場合もあるというように承知しております。

○細川委員 被害者に説明する場合に、実況見分調書も示す場合もあるということでありますけれども、しかし現実は、私が聞いた限りでは、まず見せてもらえないというふうに聞いております。

 刑事訴訟法四十七条の後半では、「但し、公益上の必要その他の事由があつて、相当と認められる場合は、この限りでない。」こういう規定がちゃんとありますので、実況見分調書というのは本当に客観的な証拠でありますから、特に、それを被害者が見ても捜査の妨害になるとかそういうようなことは一切ない、被害者が真実を知りたい、こういうときには、やはり実況見分調書を見せるということが大事ではないかというふうに私は思いますけれども、ちょっと大臣のお考えを聞かせてください。
○鳩山国務大臣 この少年法の改正案が、少年により重大な事件が起きて、最愛の御家族を失うというようなケースを想定して、そうした遺族の方々の、知りたい、どういう少年なんだろうか、少年審判でどんなやりとりをしているんだろうか、あるいは身上、経歴等もどんなふうであろうか、そういう切実な思いにこたえるような立法をしよう、それが犯罪被害者等基本法や基本計画に沿ったものである、そう考えているわけでございます。

 そのことを踏まえて、今の細川先生のお話を承りますと、先生御指摘の熊本県で発生した交通事故、今から十年前なんでしょうか、それは交通事故ですから、どっちに過失があったとかいろいろ難しい問題は出てくるわけでありましょうが、そのオートバイに乗った青年は亡くなってしまうわけですね。その遺族の皆様方の御心痛、察するに余りあるものがございまして、先生が切々とお話をされましたように、結局不起訴になっておって、後から実況見分調書を見る。これは、余りにも、余りにもという気がします、私の率直な思いは。

 したがって、少なくとも先生が御指摘のようなケースでは、刑事訴訟法四十七条というのは、その読み方は、ただし書きを極めて重く、あるいは幅広く読みほどくべきでありまして、実況見分調書を遺族の方に、それこそこのような例であるならば、お見せするのが原則であってしかるべき、こう思います。

○細川委員 ありがとうございました。
  1. 2008/07/21(月) 10:04:03|
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プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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