柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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白倉事件、判決速報

 昨日、白倉事件の判決がありました。
 北海道交通事故被害者の会代表の前田さんより、速報が届いておりますので、そのまま紹介させていただきます。

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本日の白倉美紗さん交通死事件の民事裁判判決ですが、残念ながら期待の大部分
は裏切られました。
まずは第一報として連絡致します。

白倉さんからのお礼のメールは後段に載せました。
TVではSTVが道内ニュースで取り上げました。動画ニュースは↓
http://www.stv.ne.jp/news/streamingWM/item/20090305185936/index.html(ニュースの内容は下記にも)

以下若干の報告です。

札幌地裁7階7号は傍聴席18席の狭い法廷でしたが私たちの仲間と報道関係など21名の方が傍聴。
固唾を呑んで見守る中下された橋本修裁判官の判決言い渡しは、しかし、遺族や支援者の期待を裏切るものでした。初動捜査の不備は認めながら、提出した諸証拠からみても到底納得しがたい理由で、衝突態様については原告主張を認めず、美紗さんに5%の過失を押しつけたのです。

白倉さんが青野、中村両弁護士とともに厖大な調査を行い、鑑定証拠を提出して明らかにしてきたのは、刑事裁判(2007年9月6日の札幌高裁判決)が認定した事
件態様(加害者の運転するトラックが時速82.7キロという大幅な制限速度違反で走行し、交差点内を横断途中の美紗さんを右からはねたというもので、美紗さんにも過失があったとして、加害者には禁錮3年執行猶予5年という不当なもの)と根本的に異なり、美紗さんは既に横断を完了しており、そこに反対車線から時速95キロの制御不能となった暴走トラックが突っ込み、美紗さんの左側面に激突したものであり、美紗さんに過失はないというものでした。

速度の認定が刑事裁判での82.7キロから90キロに変わり、過失5%についても相手側は30%を主張してということですから、原告の主張の全てが退けられた訳ではありませんが、疑問だらけの判決という印象です。
事件から6年を経ても、何が原因でどのようにして被害に遭ったのか、明らかにしてもらえない白倉さんの胸中を思うと、本当に辛くなります。

以下の白倉さんからのメールにもありますが、決して絶望することなく、次のたたかいに向かって進みたいと思います。

取り急ぎ

(以下は白倉さんからのお礼のメールです)
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今日はありがとうございました。
悔しいですが、また頑張りますので協力お願いします!!

多くの支援を頂いた民事裁判ですが今日判決公判があり、被告過失95%・美紗過失5%という判決でした。
被告供述の信憑性はない、警察の実況見分調書も否定。
遺族の言い分が認められた判決文でありながら横断中の事故として、過失が取られる結果でした。

速度超過で走行してくる車を予測しなかった、自転車でありながら、「歩行者とおなじ速度で横断していた」として、衝突地点は、否定した警察調書の衝突地点とした理解しがたい判決です。

法定速度の倍近い速度で来ることまでの予測を強いることは、道交法の意味から考えても、納得できません。
また、頑張りますので応援よろしくお願いします。

20歳の美紗です。5年半ぶりに会いました。
皆さんにも会って頂き成人を祝って頂ければ・・・と思います。

http://www.ac.auone-net.jp/~spirits/newpage48.html

成人式を迎え、あさって7日は美紗の誕生日です!

3月5日 白倉 裕美子
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【STVの放映内容】

交通事故で亡くなった娘に落ち度はあったのか、両親の訴えに裁判所が判決です。
6年前、南幌町で女子中学生がトラックにはねられ死亡した事故で、札幌地裁は運転手などにおよそ5800万円の損害賠償を命じました。果たして両親が納得する判決となったのでしょうか。

娘の遺影と遺骨を胸に抱き裁判所を訪れた白倉博幸さんと妻の裕美子さん。6年前、白倉さんの長女、美紗さんはトラックにはねられ亡くなりました。刑事裁判では、トラックのスピードを82.7キロ以上と認定しました。しかし暴走とは言えず、美紗さんにもわずかながら落ち度があったとして、運転手に執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
娘にどのような落ち度があったと言うのか…。白倉さんは判決に納得することが出来ず、民事裁判での真相究明に乗り出しました。
3年にわたる民事裁判では事故直後に警察官がトラックのブレーキ痕を見逃していたことや記憶があいまいな運転手に無理やり衝突地点を言わせて、調書を作成するなど、捜査の問題点が次々と明らかになりました。
(小林記者)「きょうの裁判では、被害者である美紗さんの落ち度について、裁判所がどのような判断を下すのかが注目されます」
きょうの判決で札幌地裁は、トラックの速度をおよそ90キロと認定、警察の初動捜査の不備も認めましたが、現場は見渡しの良い道路で接近するトラックに気付くことはでき、美紗さんにも、5パーセントの落ち度があったと指摘しました。
独自の調査によって民事裁判で新たな事実を明らかにした白倉さん。損害賠償も勝ち取りましたがもっとも望んでいた、「美紗さんに落ち度はない」という訴えは認められませんでした。
(白倉裕美子さん)「警察の捜査の不備を表に出せたこと、自分たちのやってきたものが一部であっても認められたことはしっかりと美紗に報告できる」
なぜ事故は起きたのか、その真相を知るために、白倉さん夫妻が費やした6年。あらゆる手を尽くして明らかにした数々の事実。遺族が事故の真相を知ることがいかに難しいか、白倉さんの裁判が示しています。

前田敏章  
昨日に続いて、白倉美紗さん交通死事件の民事裁判判決についての続報です。

新聞各紙が報じていますが、末尾に道新記事をコピーします。

なお、読売新聞は記者会見の写真を載せ、後段に
「(美紗さんの)横断後にトラックが衝突したと主張していた父親の博幸さん
(37)は『横断中だったという認定は納得できない』と話した」
というコメントを紹介しています。

スローライフ交通教育の会の池田先生(江別高校教諭)からは、昨日の「報告と
お願い」への返信として以下のメールをいただきました。

「被害者家族の気持ちを理解することができない、共感性の弱まった社会なのだ
と強く思います。「経済的な解決で良いだろう」という発想なのでしょうが、<
人を大切にする社会>を交通面から広げていく努力をしっかりとしていかなけれ
ばと思っています。白倉さんにもよろしくお伝えください。新年度の授業への招
聘も検討したいと思います。」 (3月6日 池田考司)

5%とは言え、美紗さんの完全な名誉回復を課題として残された今回の不十分な
判決ですが、しかし、初動捜査の不備を公にさせ、ご自身の調査結果をここまで
認めさせてきたことなど、今後のたたかいへの貴重な地歩を築いた民事訴訟と思
います。
白倉さんご家族が、二次被害の典型とも言える不条理極まりない仕打ちを受けな
がら、これまで揺るぎなくたたかってきたことに敬意を表します。
そして、昨日は
http://www.ac.auone-net.jp/~spirits/newpage48.html
で、成人された美紗さんと対面させてもらい、改めて、今後とも出来る限りの支
援をしたいと決意しました。もちろんそれは私の長女の命の尊厳を護るたたかい
でもあります。


+++++++++++++++++++++++++++
2009年3月6日「北海道新聞」

南幌中3死亡事故
運転手ら5800万円賠償
札幌地裁判決「重大な速度違反」

空知管内南幌町で二〇〇三年九月、同町の中学三年生白倉美紗さん=当時(14)
=がトラックにはねられ死亡した事故で、業務上過失致死罪で禁固三年執行猶予
五年の判決が確定した北広島市の運転手(48)と運転手が勤めていた運輸会社
に対し、遺族が約七千五百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が五日、札幌地裁
であった。橋本修裁判官は「重大な運転操作の誤りがあった」として、約五千八
百万円の支払いを命じた。

この事故は当初、美紗さんの飛び出しが疑われたが、両親が独自に調査して検察
に働きかけ、札幌地検岩見沢支部は〇五年十二月、運転手を起訴した。検察は時
速九十五キロ以上の速度と主張したが、一、二審判決は、時速約八十キロ前後で
「暴走とまではいえない」として猶予判決を言い渡した。

橋本裁判官は判決で、加害車のブレーキ痕などから車両速度を時速約九十キロと
認定。運転手側が主張した約八十三キロを上回る「重大な速度違反」と判断した。

一方で、判決は「加害車両の動静に十分注意すべきだった」として美紗さんの過
失も認め、過失割合を5%と認定した。

五日記者会見した母親の裕美子さん(39)は、この日の判決の速度認定を評価
しながらも、「美紗にも一部過失があるとされるなど、納得できない面もある。
初動捜査の不備が今も影響している」と話した。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++

  1. 2009/03/06(金) 10:42:23|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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