柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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「鈴村事件」本日時効に……

 「週刊現代」(2009.6.6号)で私が執筆した、『東京地検が闇に葬った 7歳少女死亡事故』という記事を覚えておられるでしょうか?
 不起訴通知で被疑者の名前と遺族の名前を間違えたり、遺族が提出した証拠を紛失したり、東京地検八王子支部は信じられない対応をしていました。
 何より許せないのは、警察も検察も、事故直後の現場の状況や複数の目撃者の証言を無視して、被害者の女の子が飛び出したかのような事実認定を行ったことです。
 しかし、民事裁判では全く逆。判決文の中に、
『各実況見分調書の衝突地点は明確な裏付けなしに被告の指示のみによって確定したのではないかとの疑いがあり、ただちに信用できないといわざるをえない。』 
 と、厳しい文言が綴られ、警察の捜査を非難。事故の状況は、女の子の飛び出しではなかったと認定されているのです。

 実は、今日、10月22日は、事故から5年目。業務上過失致死の時効の日です。
 ご遺族はこの5年間、必死で真実を追求し、検察審査会にも申し立てを行ってきましたが、結局、納得のいく再捜査は行われず、この日を迎えてしまいました。
 民事裁判の具体的な事実認定が事故の真実だとするなら、このまま放置されてよいわけはありません。
 鈴村さんは、今日という日をどんな気持ちで迎えられたことでしょうか……。

DSC00361.jpg
(亡くなった鈴村幸子ちゃんです)

 私が過去に取材した「後藤事件」では、時効の2日前に加害者が起訴され、警察の初動捜査が完全に間違っていたことが明らかになりました。
 こういうこともあるので、ぎりぎりまであきらめは禁物です。
 でも、明らかに捜査がおかしいのに、初動捜査の結論が最後まで覆らないケースが、最近あまりにも多くて、歯がゆい思いの連続です。
 足利事件の菅谷さんの「冤罪事件」を見ていると、殺人事件でもあのような強引さで事件を作られてしまうのですから、交通事故の場合はもう太刀打ちできないんじゃないか……、そんなふうに心がしおれてしまいそうになります。
 でも、このままじゃいけませんよね。

 昨日、熊本の岡さんという方からFAXが届きました。
 岡さんの事件は、「交通事故被害者は二度泣かされる」(リベルタ出版)にも収録されていますが、私は彼の起こした死亡事故の根本原因は、ブレーキの不具合、つまり、車の欠陥にあると思っています。
 しかし、彼の主張は無視され、自身も重傷を負いながら、有罪判決が言い渡されたのです。

 届いたファックスの中から、一部を抜粋します。

<この世のだれもが信じられなくなって、警察、検察、司法までもが真相追究を怠り、事の真相は、常識で塗り固めてしまい……、このような被害を被ったのは、私だけじゃないでしょう。
 このまま死んでは、実体験した事実が置き去りにされ、実情が見えないまま。
 このまま終わったんじゃ、私の人生何だったんだと問われても、ただの死に損……。
 この葛藤が数年にわたり続きました>

 全国各地から、こんな悔しいメッセージが次々と寄せられるのは、なぜでしょう。
 いったいどこに問題があるのでしょう。

「鈴村事件」については、来月発売の「冤罪ファイル」で詳しく記事化しました。
また、来週の「週刊朝日」では、大変理不尽な別の交通事故を取り上げています。
 改めて告知しますので、ぜひよんでみてください。
  1. 2009/10/22(木) 14:40:20|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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