柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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愛媛白バイ事件・12月18日に「スーパーモーニング」で特集! その前に本部長の答弁を……

 14日は、東京地裁であいおい損保による契約取り消し事件の裁判を傍聴してきました。
 保険代理店と損保社員2名、計3名の集中的な尋問が行われたのですが、証言内容にはかなり矛盾があったため、裁判官からは、
「追徴保険料を徴収したことと、保険金が支払えないと説明したという話には、あまりにもギャップがありすぎるのでは?」
 といった厳しい質問が浴びせられました。
 この事件については、後日、改めて報告したいと思います。

 さて、先日、松山で愛媛白バイ事件の証人尋問と県議会を傍聴してきたことはブログでもお伝えした通りですが、明後日、12月18日(金)のスーパーモーニング(テレビ朝日/午前8時~10時)で、この事件の続報を取り上げることとなりました。
 それに先だって、まずは先日の県議会での阿部悦子議員の質問に対する、愛媛県警本部長の答弁をお読みください。
 これを読んでいただいた上で、明後日のテレビを見てくださると、いろいろな問題がよくおわかりいただけると思います。
 あれだけの重傷事故で、事故直後の白バイの写真が1枚も調書に張り付けられておらず、転倒現場から20メートル以上離れた場所に移動してから撮影されたものが調書に張り付けられているというのはどういうことなのでしょう??
 
 それにしても、質問にきちんと答えず、はぐらかすような回答が多いので、がっかりしてしまいますね……。
 

<愛媛県議会(2009.12.2)での愛媛県警本部長の答弁>

■阿部悦子議員の質問

 警察車両が起こす交通事故は、年間約60件となっていますが、そのうちの半数が民間車両との事故です。このような時、民間人の側は情報提供も受けず、警察に都合のよい取り調べに基づいて調書が取られ、民間人が泣き寝入りを余儀なくされることも少なくないのではと思わせられる係争中の事件があります。それは2004年11月に起こった「白バイ事件」です。 

 これは、松山西署の白バイが高校生の少年が乗ったオートバイに衝突をして両者が重傷を負ったものですが、松山西署は少年を業務上過失傷害で書類送検、家裁は保護観察処分としました。しかし、少年側は「停止していたオートバイに、いきなり白バイがぶつかってきた」と主張して高松高裁に抗告、高松高裁は「事実認定が警察関係者の供述調書だけに基づいて行われている」として審判を差し戻し、これにより同家裁の差し戻し審で不処分を決定、少年は無罪を勝ち取りました。ところが、県警はいまだに無罪になった審判を受け入れず、事故から5年もたった現在も少年側の過失を主張しています。

 この白バイ事件の経緯を見てみますと、県警のいくつもの不公平が明らかになっています。一つ目は、当事者の少年には事故の捜査内容を非公開としながら、事故を起こした白バイ隊員には、逐一情報提供がなされて「供述書」が作成されています。
 刑事訴訟法47条には、「捜査記録は公判前には開示しない」ことになっているはずです。にもかかわらず、白バイ隊員は捜査記録を見ています。事故の当事者であっても、捜査機関に在籍していれば、公判前に調書を開示することは許されるのでしょうか。許されるとしたらその根拠をお示しください。

■牛島警察本部長

 阿部議員にお答えいたします。
白バイ事件についてのご質問のうち、まず事故の当事者であっても捜査機関に在籍していれば、公判前に調書開示が許されるのか、許されるのであればその根拠を示してほしいがどうかとのおたずねでございます。
 阿部議員ご指摘の刑事訴訟法第47条の規定により公判前には調書を公にされてはならないとされています。


■阿部議員

 次に事故の目撃証言についてですが、警察は目撃者に対して捜査内容をちらつかせ、証言を誘導し供述を変更させ調書を作成しています。証言を変更させた事は県警も認めていますが、目撃者の証言は図や調書に、そのまま記録することは常識だと思いますが、その記録がありません。県警は目撃者の証言をどのように扱うのか、誘導によって証言を変更させたことについてのお考えを伺います。

■牛島警察本部長

 交通事故の衝突地点や車両の停止位置は現場の痕跡、車両の損傷状況、目撃者の証言など客観的事実に基づいて総合的に判断認定しています。
 本件におきましては目撃者にたいし路面痕跡とうの客観的事実を示して合理的な説明を求めたものであり警察官が誘導して証言を変更させたという事実はございません。


■阿部議員

 1昨年の12月議会で私は「衝突した両車両の位置を記録しないまま、警察官が白バイを20メートルも移動させたのはなぜか」と私が尋ねたところ、本部長は「移動させたのは通行人らであった」と答弁されました。しかし現在白バイを大きく移動させたのは警察官であったことが明らかになっています。にも関わらず、実況見分調書にも他の記録にも移動された後の写真しか貼付されていません。事故状況を判断するために不可欠な、事故直後の現場保存をしなかったのは、白バイ隊員の不祥事を内密にするため、真相を恣意に隠し、衝突地点をねつ造するためだったのではありませんか。

■牛島警察本部長

 本件におきましても一般の交通事故と同様、交通事故の状況を明らかにするために必要な写真を実況見分帳に添付しております。
 なお、警察官が現場に到着した時にはすでに第三者により白バイは移動されており、白バイ移動前の写真は撮影されておりません。


■阿部議員

 事故直後の現場写真を調書から外した理由をお答えください。

■牛島警察本部長

 ご質問については、平成19年12月議会におきまして阿部議員にお答えしたとおり交通事故現場に警察官が到着したさい、すでに第三者により、危険防止のため白バイ等は移動されておりました。
 したがいまして、白バイが移動される前の写真はなく実況見分調書とうに写真の添付はございませんが、白バイ等の転倒地点や衝突地点は路面痕跡、車両の損傷状況、目撃者の証言等から客観的に認定しており、真相を恣意的に隠したり衝突地点を捏造した事実はございません。


■阿部議員

 この件で、監察官室は独自の実況見分においてどのような調査を行ったのかお答えください。

■牛島警察本部長

 監察官室においては調査をおこなっておりません。


■阿部議員
 
 以上のような事実経過を受けて、昨年4月、民主党の細川律夫議員が衆議院法務委員会で当事件を取り上げ「警察が身内の人間をかばっているのではないか、偏った捜査が行われているのではないか、そのようなことが疑われないような制度を検討するべきではないか」と質しています。
 今後は警察が関与する交通事故の捜査には第3者機関が必要だと思いますが、本部長、公安委員長のお考えをお聞かせください。
 この事件で心身ともに傷を負った少年の5年という歳月はどんなに長く、過酷なものであろうかとおもいます。また、今のままでは一般市民の誰もがこのような事件に巻き込まれる可能性があります。警察は失墜している信頼を取り戻すために、今回の白バイ事件に真摯に向き合っていただけますよう要望いたします。
  1. 2009/12/16(水) 14:30:18|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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