柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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『見せない』ことが生み出す理不尽

 昨日の朝の強風、まるで竜巻みたいだったと書きましたが、やはりそうだったようで、近所では70棟ほどの家屋が被害を受けたようです。
 あの、ものすごい風の音、窓が割れるんじゃないかと思うほど叩きつけるような横殴りの雨……。
 ほんとに怖かったです……。

 さて、『週刊文春』(2010.11.04)の記事には、各方面から多くの反響をいただいています。
 その後、高知地検も動き出したことは昨日もお伝えしましたが、詳しくは、下記のブログに出ていますので、みなさん、ぜひ読んでみてください。そして、この先、どのような展開となるのか、注目していただければと思います。
■高知白バイ事件支援者の方のブログ

 今回の記事を読まれた方から、さまざまなご感想やご意見をいただいていますが、その中のお一人、富山にお住まいの松尾幸郎さん(74)からいただいたメッセージには、あらためて『なるほど』と感じました。

 松尾さんは、私がこの夏出版した、『巻子の言霊 愛と命を紡いだ、ある夫婦の物語』(講談社)の中で取り上げさせていただいたご主人です。
 奥さまの巻子さんは、4年前の交通事故で全身麻痺となられ、現在、幸郎さんは毎日奥様の病院に通って介護を続けられています。

*先週、松尾さんと私が、『北日本新聞』に取り上げられた記事、ぜひ読んでみてください。
■『巻子の言霊』紹介記事(2010.10.22)
 
 実は、松尾さんは大学時代にアメリカへ留学され、以降、お仕事の関係でアメリカ(ニューヨーク)に、通算30年ほどお住まいになっていました。
 ですから、アメリカの法律に詳しく、日本へ来てからいろいろな点で驚かれることが多かったようです。
 特に、奥さまが突然の事故に遭われてからは、日本の司法制度や保険制度、医療制度の不備に大きなショックを受けられ、このままではいけない、という思いを強くされました。

 松尾さんは、『週刊文春』の記事を読み、こうおっしゃっていました。

「記事を読み、驚きました。とんでもないことです。しかし、こうしたことは、日本の警察や検察では、日常的に行われているのでしょうね。
警察の調書が一番最初で記憶もはっきりしていますが、初めから出来上がってはいませんでした。
 私の話を聞きながら、文章を書いていました。
 そして、最後にそれを読んで私に聞かせました。
 そして、これで良いですか? というので私は良いです、と言いました。そしたら、最後のPageだけを出してサインしてくれというわけです。

 私は全文のCopyは頂けるか? と聞いたら、渡せないという。
 それでは不十分ではないですか、と言いました。
 自分でサインすると言うことは、自分がその内容に責任があるわけですから、当然自分で読んで確認して、Copyを貰うのが当たり前です。
 それをさせないというのが合点がいきません。
 アメリカ人なら、皆これはおかしいと言います。
 怒って、おそらくサインしないでしょうね。そしてすぐ弁護士を呼ぶでしょうね。
 警察官も、公僕として、このようなことを絶対しませんよ。

 日本の民主主義は、日本人のOriginalなものではなく、輸入概念です。それを、(特に)戦後徹底させられたもので、本当にまだ身体に染み込んでいないのではないか、と思えるところが未だにあるように思います。
 私は警察官のこのやり方が、明治時代のものを、まだ引きずっているのではないかと、その時思いました。

 検察庁の方は、ちょっと記憶が薄れていますが、これもすでに調書ができあがっていた訳ではなく、書記がその場でTypingしていました。
 これも先方が読んで私に聞かせたと思います。
 警察の時と違っていたのは、一枚ずつサイン(ハンコだったかもしれません)させられました。 その時の印象は、警察よりはましだが、Copyをくれないのはおかしいと思いました。
 あの時は、私は、まだ呆然としていたころで、ある程度成り行きに任せて動いていたところがあります。
 私は日本に帰ってきて5年目に女房の事故に遭遇したわけですが、とにかく切り傷に潮を塗られるような思いの連続でした。
 ミカさん、日本は戦後から何かおかしくなってしまった。とにかく声を上げ続けて、何かを変えていかないといけません……」

 松尾さんご夫妻の取材をさせていただきながら、私はいろいろなことを学ばせていただきました。
 日本に住む私たちが「あたりまえ」と思って、どこかであきらめてきたことが、実は外国から見れば、とんでもないことなのだということを……。

 私は今回の記事で、調書の早期開示の必要性を訴えました。
 このことは、もう10年以上前から繰り返し雑誌記事や書籍の中で訴えてきたことですが、この先は、法律家の方々にお力添えただき、なんとか風穴を開けられるよう、頑張っていきたいと思います。
 
 ところで、『巻子の言霊』ですが、このたび視覚障害者のための『音訳テープ』が製作されました。
 お取り組みくださったのは、富山の音訳ボランティア「声のライブラリー友の会」の方々です。
 このテープは、富山市立図書館で貸出されるとのことですので、ぜひ聴いてみてくださいね!
「声のライブラリー友の会」の皆さま、本当にありがとうございました。
 
  1. 2010/11/02(火) 16:35:24|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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