柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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新たな解剖制度に向けた一歩!

 かねてから取材を続けてきた「死因究明制度」の問題ですが、本日、警察庁の研究会が、新たな解剖制度の創設などを柱とした最終報告書を、国家公安委員長に提出しました。
 多くの遺族の声を聞き、さらに千葉大の岩瀬博太郎教授(法医学)の告発をはじめて記事にしたのは、2004年の『週刊文春』誌上でした。あれから7年、本当にいろいろなことがありましたが、まさに一歩、一歩前進してきたという感じです。
 本当の改革はこれからですが、新しい制度の構築に期待したいと思います。
 まずは、本日のニュースをご覧ください。

■法医解剖:警察庁研究会が創設提言 犯罪死見逃し防止で2011年4月28日 10時26分 更新:4月28日 14時25分

 死因究明制度の在り方を検討してきた警察庁の研究会は28日、新たな解剖制度として「法医解剖」を創設することなどを柱とする最終報告をまとめ、中野寛成国家公安委員長に提出した。現行の司法解剖や行政解剖とは別に、法医解剖を導入することにより、犯罪死の見逃しを防ぐ狙いがある。警察庁は厚生労働省や文部科学省と連携し、必要な法整備を図る方針。

 法医解剖の対象となるのは、犯罪による死亡かどうかが不明な死体で、警察署長が実施の要否を判断する。司法解剖に属さないため裁判官の許可状は必要としない。近親者が容疑者であるケースを視野に入れ、遺族の承諾も不要とした。

 警察が取り扱う死体のうち解剖が行われる割合(解剖率)は現在約11%だが、研究会は法医解剖の導入で解剖率を高めることを求めており、「5年程度で20%に引き上げ、将来的には50%を目指すことが望ましい」としている。

 また法医解剖の受け皿として、国の解剖機関「法医学研究所」を都道府県ごとに順次、設立することも掲げた。実現までの間は大学の法医学教室などを拠点にする。現在約170人にとどまる解剖医を計画的に増やしていくことも提言した。

 司法解剖は、犯罪性が明白か、その疑いのある死体が対象。犯罪性が認められず、死因が明らかでない場合は伝染病のまん延防止など公衆衛生を目的とする行政解剖の対象となる。しかし、監察医と呼ばれる専門医を置く一部地域を除き、行政解剖の実施は少ないのが実態だ。研究会は「犯罪死の見逃しが起こる可能性が否定できない」と指摘し、新たな解剖制度を検討していた。

 研究会には法医、刑法学者、警察庁局長らが委員として参加。昨年1月の設置以来、14回の会合を開いた。【鮎川耕史】

 【ことば】司法解剖と行政解剖 司法解剖は刑事訴訟法に基づき、犯罪死と断定されたり、犯罪死が疑われる死体に行う解剖。裁判所の鑑定処分許可状を得て捜査機関の嘱託を受けた医師が行う。行政解剖は、犯罪死を疑わせる状況はみられないが、外見から死因が特定できない死体について、検疫法や死体解剖保存法などに基づき行う解剖。原則的に遺族の承諾が必要で、大学の法医学教室などで行われる。ただし、死体解剖保存法に基づき監察医(東京23区や横浜市、名古屋市、大阪市などで導入)の下で行われる場合は遺族の同意は必要ない。

 ◇法医解剖、現行制度の「穴」埋める
 警察庁の研究会が、犯罪死の見逃しを防ぐ目的で、創設を提言した法医解剖制度は、現行の解剖制度が抱える「穴」を埋める解決策といえる。だが、解剖医の増員や解剖機関の新設を含め、提言の全容を実現するには相当な費用もかかる。長期的な指針と位置づけ、段階的に具体化していくことが必要となる。

 警察が取り扱う死体は、警察署の捜査員が一次的な分類をする。事件性が疑われるとみれば、死因捜査を専門とする検視官の出動を警察本部に要請。司法解剖を含めた犯罪捜査の道筋ができる。

 一方、事件性が認められない場合は通常、検視官は出動しない。ここに犯罪死見逃しの可能性が潜む。捜査員は必ずしも死体取り扱いの経験が豊富でなく、死体を検案する医師も多くは地元の開業医で、死因判断が専門ではないからだ。

 事件性はないと判断されたものの、外見から死因が特定できない死体に行われる行政解剖には、犯罪死の見逃しを最後の段階で食い止める機能が期待されている。しかし本来の目的が「公衆衛生」である上、原則的に遺族の承諾が必要であるため捜査側には活用しづらい面がある。犯罪捜査と行政解剖の間の溝が死因究明制度の弱点になっており、改善が研究会の課題だった。

 死因究明制度見直しの機運は、当初「事件性なし」と判断されて司法解剖が行われなかった大相撲時津風部屋の力士暴行死事件(07年)で高まった。警察庁によると、98年以降に発覚した犯罪死の見逃し事例は43件ある。それをゼロに近づけるためには、制度の改善だけでなく、研修を充実させるなどして死体と直面する一線の捜査員の能力を向上させることも求められる。【鮎川耕史】
  1. 2011/04/28(木) 16:58:51|
  2. 検視・司法解剖問題

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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