柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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「シンマイクリエーターズプロジェクト」

 新刊『遺品~あなたを失った代わりに』の最終章に、『観音像』という物語を書きました。
 主人公は、20歳で美しい観音様になった江角真理子さんです。
 彼女の弟さんが書かれたという文章を、お母さまから送っていただきました。
 なんて素敵なメッセージなんでしょう。

 この文章を書かれた、江角泰俊さんは、今、若手デザイナーとして大活躍をされています。
http://www.jfw.jp/jp/brands/views/Yasutoshi%20Ezumi/vol12_11-12aw/0

 繊細で優しい感性が、素敵なお洋服をどんどん生み出して……。

 今、伊勢丹新宿店で開催されている「シンマイクリエーターズプロジェクト」にも、江角さんが登場されています。
http://www.isetan.co.jp/icm2/jsp/store/shinjuku/event/1107shinmai/index.html

 夢の途中で天国に行ってしまったお姉さんの分まで、いっぱい、いっぱい、羽ばたいてくださいね!

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真理子元気にしてるかな?
この言葉をいつも心の中で思う。

いつも喧嘩ばかりしていた姉の真理子、きれい好きで細かくてしっ かり者で。
喧嘩しても一緒に遊んで、話をしていた。
生まれたときからずっと一緒だった。

俺は二人の姉の下で生まれた。
父親がいて母親がいて3人兄弟があたりまえだったし、ずっとずっ とそうだと思い込んでいた。

真理子は実家を出て鳥取の大学に行きに、俺は島根の実家で高校3年生だった。

12月26日 
その日は家でいつも通り寝ていた。
朝方、何気なく電話の音が聞こえて、母親が電話をとるのが聞こえた。
するとバタバタと騒がしく部屋に向かって来る音がした。
「真理子が、真理子が交通事故にあった」
その時の母親の剣幕は今でも覚えている、頭が何も考えれず、思考ができない父親は真理子を迎えに行くと飛び出し鳥取に向かった。
うちで母親と帰りを待つ。
今思い出そうとしてもこの間、自分が何をして、何を考えていたか 思い出せない。
次の記憶があるのは、父親が冷たくなってしまった真理子を連れて 帰って来た時だった。
泣きながら、真理子を家の中に運ぶ、信じられなかった。
この人は別の人で真理子は別にいて...
真理子はどこにいるのかわからなくなった。 
ただ泣いて泣いて、涙が止まらず、なにがどうなってるのかもわか らなかった。
葬儀がありその間もずっとずっと泣いて泣いて、頭は混乱して、 ずっと悲しい、ただただ悲しい、何をしているのかわからない。
真理子の事を想う、想うけど真理子はここにいない、体はあるのに ここにいない。
なんで? なんでいない? どうしてこうなった? 
俺が真理子にその夜電話をしていれば真理子は死なずにすんだ?

どうしようもない思いばかりが募る。

数日後、鳥取の事故現場まで行き、事故車も見た。
ひどかった、前はぺしゃんこにつぶれて原型もない。

交通事故の原因は飲酒運転による車が車線をはみだし、正面衝突だった。
飲酒運転をしていた運転手は生き残った、なぜ飲酒運転をしていた運転手が生き残り、真理子達が亡くならな
ければならないのか、許せない   
その運転手は今も生きて、生活をしている。 
軽はずみな行動で3人の命を奪い今も生きている。 

残された者もそれでも生きている。

月日は流れるけど、傷は深くなるばかりだった。
子を亡くした親、姉を亡くした弟、妹を亡くした姉、友達を亡くし た友達。

それでも歳月はながれる、
いつも真理子は心の中にある、体はここにないけど、心の中で真理 子と話す。
夢の中で真理子に会う。

20歳になった。 
弟が姉の歳に追いついて追い抜く、永遠に20歳の真理子。

今でも俺は3人兄弟だと思ってる、親父がいておかんがいて悠子が
いて俺がいて真理子がいる。
それが俺の家族だと思う。

真理子は今どこにいるのかな? 

真理子はいた。 

どこにいた? ずっと家族と一緒にいた。 

真理子は生まれる前はどこにいたんだろ?

今いるとこにいたのかな?

あの日、生まれる前のとこに帰っていったのかな?


真理子元気にしてるかな? 

Yasutoshi Ezumi
  1. 2011/07/30(土) 13:42:44|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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