柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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「真実」って……

 昨日、群馬県の裁判所で死亡事故の民事裁判を傍聴してきました。
 信号のある交差点でトラックとバイクが衝突。バイクの青年が亡くなったという事故です。

 この日は、原告(遺族)、被告、目撃者、被告の会社の上司など、事件の関係者6名の証人尋問が約4時間にわたって集中的に行われたのですが、1日で多数の証言を聞くことができたので事件の概要や問題点がよくわかりました。

 この裁判で何が問題になっているのか……。
 一言で言うと「信号の色」なのですが、実は、事故から数ヶ月間の間に、被告の証言が二転三転しているのです。
 事故直後、加害者は「バイクが赤信号で突っ込んできた」と証言。数ヵ月後、には、「自分が黄色信号で加速した」と言い、そして、その後、またその証言を撤回したのです。
 被害者は一言も反論できずに亡くなっています。
 生きている人はどんな風にも話を作ることができる。

 ちなみに、加害者が勤めている大手の運送会社は、トラックに任意保険をかけていません。トラックの過失が即、自社の損害となってしまう……、そういう背景もこの事件に何らかの影響を与えているような気がしてなりませんでした。

「真実って何なんだろう?」
 傍聴席でトラック運転手の後ろ姿を見ながら、
「本当のことを話せるのは、あなただけなのに……」
 と、むなしくなってしまいました。 
 
  1. 2006/06/01(木) 10:17:33|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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