柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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書評で取り上げていただきました!「人間の尊厳とは何かを世に問う一冊」

『保険毎日新聞』(2012年10月25日)に、素晴らしい書評を書いていただきました。
 
 ぜひ読んでみてくださいね>

<新刊紹介>   

『家族のもとへ、あなたを帰す』(柳原三佳著)

東日本大震災 身元究明に挑んだ歯科医たち

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「遺体番号ウ439とアツミヒサコ様は、同一人物と断定される」。
 衝撃的なプロローグからこのドキュメンタリーは始まる。
 東日本大震災で収容された身元の分からない遺体。そこには名前がない。津波による損傷がひどく、家族でさえ判断がつかないケースもまれではなかった。
「絶対に家族のもとへ帰してやる」---。この本は、そうした歯科医たちの揺るぎない信念のもと、遺体の身元確認のために奔走した彼らの闘いの記録である。
 著者の柳原三佳さんはこれまで、交通事故問題や死因・身元究明問題などで鋭い切り口のルポを執筆してきたノンフィクション作家。過去、多額の死亡保険金を掛けた替え玉殺人による保険金詐欺事件などもルポしてきた。 

 東日本大震災のような遺体の数が膨大な大災害では、「歯」が身元確認の重要な決め手となる。歯は硬く、腐乱しても焼けても長く残るからだ。
 被災地の歯科医師たちは、震災後すぐに対応に走った。遺体安置所に出向き、日々、搬送される遺体から1本ずつ歯科所見(デンタルチャート)を取る。しかし、死後硬直した遺体は、開口するまでに時間を要する。特殊な器具を口に差し込み、テコの要領で少しずつ隙間を開いていかなければ所見は取れない。
 さらに、時間が経過して腐乱した遺体は口を開けるだけでも損傷しかねない状況だった。
 こうして採取した歯科所見と生前のカルテを一人一人照合して身元を究明した。

 歯科医師の一人はこう語る。
「ご遺体の冷たさは、独特のように思います。芯から冷え切ってしまったご遺体の口腔内に触れていると、指先から冷たさが伝わり、作業する手がかじかんできます」
 と。

 歯科医師たちの証言の数々は本書に委ねるが、電気も満足な機器もない中、現場での過酷な作業は果てしなく続いた。運ばれてきた遺体の中には、幼い子どももいた。そうした中での歯科医師たちの心の葛藤は想像に絶する。
 多くの身元不明者を出した東日本大震災にあって、名のない遺体から名前を取り戻す。
人間の尊厳とは何かを世に問う一冊である。


【主な内容】

第1章 遺体の「歯」が語るもの
第2章 凍りついた口を開いて
第3章 泥まみれのカルテ
第4章 名前を取り戻した遺体
第5章 “原発下”という戦場で
第6章 遠く離れた場所で闘うものたち
第7章「使命」と「責任」の原点

(四六判224ページ 定価1600円十税)
  1. 2012/10/29(月) 14:06:28|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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