柳原三佳のブログ

交通事故・死因究明問題などを追及する柳原三佳からの情報発信。あるときはジャーナリスト、あるときはノンフィクション作家、でも、1日の大半はお料理と芝刈りが大好きな「主婦」してま~す!

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名古屋ひき逃げ死亡事件・ご遺族の手記(その2)

 昨日、5月14日の、秤谷さんの手記の続きをアップします。

 初めて読まれる方は、14日のブログからお読みください。


********************************

 車は加害者の会社の持ち物で、接待の帰り道でした。
 加害者の会社は トヨタの分社の分社で、保険もきちんと入っていました。それなのに、約1週間まったく連絡も貰えず私達は不安であったことを告げました。
「なぜ、会社側、加害者親族は連絡をして来なかったのですか?」と問いかけましたが、「すいません、警察が連絡先を教えてくれなかった」と言い訳をしていました。
それを聞いた私達の保険屋さんが「調べる気になったら、調べれられるはずだ」と言って、葬儀場の案内を出しました。そこには、父のお通夜告別式の案内が書いてありました。

 それから5日たち、保険会社)から連絡があり、事故現場前の喫茶店でお会いしました。
 この時、はじめて加害者の住所を知りました。

 それから、私達の戦いが始まりました。
 まずは、警察に立て看板を立てる様お願いました。
 ところが、何度も何度も言いましたが、立ててくれないのです。
 私達は、第一目撃者で父のお弟子さんであるYさんに連絡を取り、父がひき逃げされる直前、何をしていたのか? 誰と一緒にいたのか? と聞いていきました。
 話しによると、父はKさんと他の方(女性)と一緒にお酒を飲んでいた事がわかりました。Kさんは、加害車の後続車がタクシーであったこともはっきり覚えていました。

 そこでまずは、タクシー会社に片っ端から連絡をして、運転手さんにお礼が言いたいと言ったところ、連絡をいただけました。その時、運転手さんに「ドライブレコーダーの映像が見たいのですが」と尋ねると、会社の電話番号を教えていただくことができました。

私達は、すぐに会社に連絡をして、デジカメを持ってタクシー会社に行きました。ドライブレコーダーのメモリーが欲しいとお願いしましたが、警察にお渡しする事しか出来ないと言われたため、仕方がないので、保存されていた動画をデジカメで録画して帰ってきました。その後、事故現場に行って血痕を見ると約7メートルも続いていましたので、早速、写真を取りに行きました。

 目撃者探しもしました、理由は、柳原三佳さんが出演していた「スーパーモーニング」の交通事故の特集番組中で、「警察はなかなか動いてくれない」と言っていた事を覚えていたからです。

 それから何日かたった頃、自宅で物凄い音を聞いたという方と連絡が取れました。その方は、11時頃まで、父と一緒に飲んでいたということで、その後、自宅でテレビを見ていた時に、ドカーンとかズットンとか、表現は難しいですが、とにかく、物凄い音が聞こえたので、ひょっとして、父がわがままを言って車でも運転し、アクセルとブレーキを間違えてお店にでも突っ込んだのか? などと思い窓から見たそうです。

 しかし、そのような様子はなく車は、誰の姿も見えなかったため、安心して部屋に戻ったそうです。
 それから、しばらくすると、救急車や警察のサイレンが響いた為、再度、部屋から見た所、父が担架に乗せられていたので、急性アルコール中毒かな? 飲みすぎたのかな?と、思っておられたようです。

 その方は、「検察庁に行って、証言をするよ」と言ってくださったので、8月7日、一緒に行って来ました。証言は確定記録の中にあります。加害者が黙秘していると聞いていましたので、内容証明を加害者に送りました。
(貴方が否認をしていると聞きました。一人の人が亡くなった現実を受け止め、認め、きちんと謝罪して欲しいです。すべて本当の事を話さない限り一生何も変わりません、私たちも許しません。被害者家族) という内容です。加害者からは何の連絡もありませんでしたが、8月16日、加害者は何の処罰もされず処分保留で釈放になりました。

 その時、検察官から連絡が入りましたが「加害者を処分保留で釈放にします」という一言で終わりました。
 言い忘れましたが、加害者は、逮捕された次の日には、会社のほうで弁護士を三人も付けていたそうです。
そして、四十九日の日、加害者は父親と2人で来ましたが、機械的に「すいません」というだけで。そそくさと帰って行きました。

 私達は今回の事故が起きるまで、交通事故の厳罰化の議論については、はっきり言って、他人事の様に思っていたかもしれません。あまり、深く考えていなかったのかもしれません。
 ですが、父の事故が起こる前、うちの会社の取引先の関係で、名古屋市北区の眞野さんの署名が回ってきたとき、あのような悪質事故でなぜ加害者が危険運転致死傷罪に問われないのか、大きな疑問を抱きました。そして、これは何としても協力したいと思い、得意先等に依頼をして、約100名分の署名を集めた記憶があります。
 そんな矢先に、父がひき逃げ事故で亡くなってしまったのです。

 (つづく)
  1. 2013/05/14(火) 10:44:47|
  2. ミカの日記

プロフィール

柳原三佳

Author:柳原三佳
<ジャーナリスト・ノンフィクション作家>
交通事故、司法問題等をテーマに執筆や講演活動を行う。「週刊朝日」などに連載した告発ルポをきっかけに自賠責制度の大改定につながったことも。2004年からは死因究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じてきた。著書に「家族のもとへ、あなたを帰す ~東日本大震災 歯科医師たちの身元究明」「遺品~あなたを失った代わりに」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」「交通事故被害者は二度泣かされる」「自動車保険の落とし穴」「死因究明~葬られた真実」「焼かれる前に語れ」「交通事故鑑定人」「示談交渉人裏ファイル」「裁判官を信じるな」など多数。」「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」は、NHKでドキュメンタリードラマ化された。「実父を医療過誤で亡くし、自らも医療過誤被害を受けた経験があり、現在は医療問題にも精力的に取り組んでいる。千葉県在住。自宅の裏庭に、「古民家(長屋門)」を移築し、スローライフも楽しんでいる。
■柳原三佳のHP http://www.mika-y.com/

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